全日本ロードレース選手権 第6戦岡山大会レースレポート

                                2007.10.5

 

全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 ST600クラス

開催場所 岡山県:岡山国際サーキット

開催日時 929(予選) 参加台数51台 予選通過台数40

930(決勝) レース周回数18

観客動員数 20,200名   

予選コンディション 天候:曇り 気温20℃ 路面温度26

決勝コンディション 天候:雨後曇り 気温19℃ 路面温度20

予選/決勝結果 40位予選通過/21位 

ベストタイム 予選 1'037.833 決勝1'040.802

 

 前回のSUGO大会より約1ヶ月のインターバルがあり、SUGOでの反省を活かす為、体力トレーニングの強化や、ライディングの改善の研究などをして今大会に臨みました。しかし、大会直前に家族の不幸が有りその葬儀の為に一時は大会の出場を断念しましたが、家族や親族の強い後押しで、再びレースに出場する意志を固めて参戦しました。

 

28日ART合同走行

 今回は全日本のレースウィークに入る前の段階で、マシンのセッティングをビシッと決めていましたので、走りだけに専念することにしました。タイヤも新品タイヤを装着して、予選のタイムアタックを想定してコースインをしました。更に今回から耳栓を使用する事により、ライディングに集中出来るようになりました。

 コースインしてからは、何度もイメージトレーニングを繰り返した走りが出来るように集中し、

また他のライダーの走りを見ながら、どうやって走ればタイムが出るのか観察し、ペースを上げて行きました。その成果が出て、レースウィーク以前のタイムより1秒近く短縮することが出来明日の予選に向けて順調な仕上がりになりました。

 

29日予選

 一夜明けて予選の日は朝から曇りとなり肌寒い天候となりました。予選1本目は8時30分と早く、今大会は応援のクルーが一人だったので慌しく準備をして、一回目のタイムアタックとなりました。準備に追われてしまったり、タイムを出さなければいけないという焦りもあり、更にはペースの遅い選手と絡んでしまったりと、全く自分のペースで走ることが出来ずに1本目の走行は終了してしまいました。ピットに戻り、なんで冷静になれなかったのかと、とても後悔しましたが、その原因を考えてとにかく予選2回目に全力を出せるように、落ち着いて集中しようと決心しました。また、コース図からタイムを削り取れる場所を良く考えて、狙っているタイムの走りが出来るように何度もイメージトレーニングをしました。そして、予選2回目は自分の走りに集中する為に、遅いタイミングでコースインをして、他の選手と絡まないように単独で集中して走れるようにしました。すると自己ベストに近いタイムが一気に出たので、一度ピットに戻り深呼吸をして集中力を高め、再びタイムアタックをしました。その結果、自己ベストを更新し初の予選通過をすることが出来ました。

 

30日決勝

 初めて迎えた全日本決勝の朝は雨でした。まずは決勝の前にウォームアップ走行があり、慌しく雨のセッティングをしてコースインをしました。マシンと自分の調子を確認し、程よい緊張感の中まずまずの感触を得られ24位のタイムが出ました。デビューレースなので目標は完走ですが、一つでも上の順位を目指すのは当然の事なので、決勝も雨ならかなり行けそうな手ごたえを感じられました。

しかし、雨は止み一つ前の125クラスのレースでは、路面が乾きはじめてきました。空を眺めて、路面を見つめて、ピットとコースを行ったり来たりする時間が多かったです。ミシュランタイヤの方とも相談しながら、コースイン直前まで悩みましたがタイヤ選択はドライタイヤで決勝レースを走る事に決めました。

 そして、また慌しくタイヤ交換を済ませて、大勢の観客が見つめている決勝レースへ向けてコースインしました。すると路面はハーフウェットという感じでウェットパッチもいたる所にありました。回りの選手を見ても、レインタイヤとドライタイヤに別れていました。とても難しいコースコンディションの中、初の全日本決勝レースがスタートしました。まだ濡れている路面のせいか、やはりオープニングラップに転倒者が出ましたが、運良く巻き込まれずにすみました。スタートすると、レインタイヤの選手は一気に前の方へ消えてしまいましたが、周回する度にレコードライン上の路面は見る見る乾いてきて、タイヤのグリップもかなり安心できるようになりました。ここからが反撃開始です。乾いた路面にペースを上げて行くドライタイヤ選択組みと裏腹にレインタイヤ選択組みは全くペースが挙げられず、次々と交わして行くことが出来ました。もうこれは行くしかないと思い、無我夢中で走りました。途中何度もタイヤのグリップを失いかけましたが、果敢に走ったせいか転倒はせず、気が付いてみたら最後尾の40位スタートから、追い上げに追い上げて21位という結果になりました。

 

まとめ

 まず応援していただいたスポンサー様を始め、本当に多くの方々のご協力により、今回の結果を得ることができました。本当にありがとうございました!

また、なかなか結果を出せずに辛いレースが続きましたが、今シーズン最後のレースで結果を残すことが出来て良かったです。

今大会はトラブルや、人手不足、データ不足、走行不足等様々な悪条件が重なってしまいましたが、それらを克服し自分本来の走りを取り戻せたことが、予選通過し結果に結び付いたのだと思います。更に、今後の自分のライディングに対する課題や、レース中の組み立て方など多くのことも学び、得るものも多い大会になりました。ようやく不調の長いトンネルを抜け出せたような感じですが、今回得られた感触を忘れずに、この調子で来年は飛躍の年になるように、オフシーズンもしっかりとトレーニングをして行きたいと思います。

八幡屋礒五郎
faith
TSボディー
信越電建(株)
   
inserted by FC2 system