嫁の大腸癌闘病記 3ページ 本文へジャンプ

2005.6.27 術後6日目
 
傷の痛みは殆ど無く、数日前からしていた頭痛も無くなり気分がすっきりしている。
 以前から先生に「癌が大腸壁を貫いていたら抗癌剤治療しましょう」と言われていが、明日その第1回目が開始になる。その前に詳しい話を聞いておく。
 使用する抗癌剤は5FU+アイソボリン(点滴)を1週間に1回を6回で1クール
 主な副作用は吐き気や嘔吐、食欲不振、骨髄抑制(白血球の低下)などなど・・・


2005.6.28 術後7日目抗癌剤初投与
 今まで空いていた隣のベットに19歳の女の子が入院してきた。明日、盲腸の手術だそうだ。私も盲腸だったら良かったのに・・と思わずにはいられないけども違うものは仕方が無い。明日の手術が不安なのか隣で声を出さずに泣いていた。「盲腸ごときで・・」と言う言葉が喉まで出掛かるが我慢( ×m×)。!!
 さて本日は抗癌剤投与第1回目。朝からお母さんが来てくれている。午前中に開始、見た目は透明で極々フツーの点滴。2時間程度で終了!投与中は特になんとも無かったけれど午後になって胃がチクチクむかむかして何となく体がだるかったけれど、想像してたよりずっと軽い症状だった。嬉しいような、これで効くのか不安なような複雑な気分・・。でも今はこれを信じるしかないから一生懸命イメージトレーニングをしてみた。
 イメージ・・・・ちびっこくなった旦那がバイクに乗り、分身を繰り返しつつ体の中を走り回り癌細胞をひき潰して行く・・そんなイメージヽ( ̄ ̄∇ ̄ ̄)ノちょっと楽しいこんなのが体のなかをブオンブオン!!
 そもそも、抗癌剤治療を受けるイメージって無菌室に入って、投与されている期間はずっと具合の悪いままベットから起きる事もできず・・・みたいなのを想像してたけど私ってば元気です。
 毎日毎日抗生剤の点滴続きで早く終わらせたくて思わずその場でスキップしてたら母に「止めなさい!」と怒られました(w_−;ここの病院は古典的な投与方法(輸液ポンプを使わない)なので体を動かすと点滴が早く落ちるって昨日せっかく発見したのに・・(/ヘ ̄、)グスン
 午後に職場の友人が見舞いにやって来る。癌だった事を告白するとかなり驚いた様子・・当たり前か・・驚かせてゴメンヨm(-_-)mあんまり驚かせてはいけないと思い、転移していたことは伏せておき『とにかく若いから再発予防のために抗癌剤治療もすることになった』と話しておく。意外とこれで納得してくれました。色々と考えてくれて、これから少なくとも1年間は治療に専念する事と共に、仕事を辞める気持ちも固まった。
 夕食も難なく完食♪(* ̄ー ̄)v

2006.6.29
 隣の女の子の手術が部分麻酔から全身麻酔になった(普通の人より腸が長かったとか何とか?噂が流れました)ので急遽病室が移動になる。(全身麻酔すると付き添いが必要になる病院なのでし)別の二人部屋に移動になるも、お隣さんは認知症がかなり進んだおばあさんで、言葉も発せず寝たきりだったから気分は一人部屋。今日も朝から母がやって来る。

2005.7.1
 今日から7月、時が過ぎるのは本当に早い。かれこれ2週間も入院しているんだなぁ・・としみじみ思う。早く帰りたい・・(/ヘ ̄、)グスン
 明日は姉さんが東京から来るそうだ。姉さんが私のことを心配してりるのが、とても伝わってくる。おばあちゃんも心配しているだろうし私って親不孝だ・・(|||_|||)
 旦那が毎日、出勤前と夕方と見舞いに来てくれている。家に近い病院にして良かったなぁとしみじみ思う。
 抗癌剤の投与が始まったけど、最善の治療を探す為に旦那がネットで色々調べてくれている。その中で腹膜播種にはPMC療法と言う抗癌剤の投与の仕方が効くらしいと調べてきてくれる。回診の時に先生にPMC療法について聞いてみるも先生は知らないとの事。今度プリントアウトして持ってくると言うと、興味を持ってくれた様子。
 胃の不快感は殆ど無くなる

2005.7.2 外泊
 今朝急に外泊しても良いと先生から言われる(但し、血液検査の結果が良かったら)。嬉しくて早々と準備したかったけれど回診が終わるまで解らなかったから我慢して待った。
 昼前に旦那が受診。何故かと言えば、血便は無いもののその他私と同じような事(お腹が張る、ガスが頻繁に出るなど)を言っていたので、万が一同じ病気だったらと思い以前から受診するように言っていたのだ。私のように後悔して欲しくない。こんな事になってから、1年前に受診して検査していたら今頃何事も無かったかもしれない、せめて半年前だったら転移はしていなかったかもしれない・・そう何度も思ったけれど思うたびに考えても仕方の無い事だと思う。いくら考えても変わらない過去のことより少しでも何とかできるこれからの事を考えて行きたい。自分が前向きな性格でつくづく良かったと思う(@゚ー゚@)ノ
 受診で外泊の許可が出る。わーい帰れるO(≧▽≦)O

2005.7.3
 昨日は久々に家に帰って旦那と姉さんとご飯を食べたり(食べ過ぎたり・・)レンタルビデオで映画を見たりした。歯磨きをしていたり何気ない事をしている最中、ふと、こんな当たり前のことがいつまでできるんだろうと思ってしまい、悲しくなった。部屋を見回すと意外と私のも乗って多かったんだなぁと気付く。ここに旦那一人になってしまったら寂しい思いをさせてしまうんだろうな・・と思うと本当に切なくなった。早々とこの世から居なくなる気なんて全然無いけれども、でも覚悟はしておかないと・・何年も経った後、あの時はこんな事考えていたんだよって笑って話せるといいな。
 にしても久々のソフトクリーム美味すぎ(〃д〃)
 病院内に売店の類は無くて、ジュースの自販しかないから食べたい物は差し入れてもらうしかなかったので、いつも何が食べたいかよく考えていたら、とにかくソフトクリームが食いてぇ(/´Д`)/
 って事に行き着く。だってだってアイスは差し入れてもらえてもソフトクリームは無理なんだもの

2005.7.4 外泊終了・・
 今日は外泊から病院に戻ってきた。昨日の夜は食べ過ぎたせいかお腹が張って痛かったけれど眠れない程ではなかった。夜中に目が覚めて隣に旦那が居る事がなんとも嬉しくて幸せだった。

2005.7.5 抗癌剤投与2回目
 前回と同様でひどく具合が悪いわけでもなく無事終了・・2.3日様子を見て白血球数が安定していたら退院と言われる。早く帰りた〜〜〜い!!

2005.7.6 貧血?!
 本日も朝の定期採血で血を取られる・・しばらくすると看護士さんがやって来て「目眩しない?」と言いつつ下瞼をめくっていく「大丈夫みたいね」と帰っていく。????更にしばらくすると今度は先生がやって来てさっきと同じような事を質問される。「今日の採血で極度の貧血の値なんだよ、明日胃カメラしよう」と言われる。マジッ?!
 ちなみに体調はすこぶる好調でご飯も完食!しいて言えば、毎朝血圧測るようになって気付いたんだけれど、最高血圧が100を下回る日は立ち眩みがする・・ってくらいです。
 夕方看護士さんが「検便するからトイレに行ったら流さないでコールしてね」と言われる。今回入院してから何度看護士さんに自分のブツを見てもらったことか・・・最初は抵抗あったけど最近は慣れっこ( ̄0 ̄)
 でも、看護士さん以外はやっぱり嫌!!
 先生方はどこからか出血しているんじゃないかって思っているらしい・・何でだろう???
 しかし、今居る病室、トイレの正面なせいか皆様のトイレの様子がよぉ〜く聞こえる(T▽T;) ちなみに此処は胃腸外科の為、消化器を病んでいる人が多く・・・従ってお腹を壊している人も多く・・・高齢者ばかりのせいか恥じらいも少なく・・・『ぶっ、ぶほっッ、ぶりぶりりりり・・・・』って実は他人の排泄音は私は聞き慣れていたけれど(特別養護老人ホームに勤めてたもんで)、他の患者さんはどう思ってるのかしら?と心配になってみたりする。

2005.7.7 胃カメラ
 昨日胃カメラと言われたせいか夜中に胃が痛くて何度か目が覚める。実は私、胃カメラがかなり怖い(´□`。)°
 何故かと言うと、以前付き添いで祖母が胃カメラするのを間近で見ていたのだけれど、か〜な〜り苦しそうで『やめて〜ばあちゃんが死んじゃうぅぅ(ノ◇≦。) 』って半分本気で思ったもので、私の中では<胃カメラ=超苦しい>と言う図式が出来上がっていたのです。祖母は「おらぁ、もう死んでも胃カメラはやらねぇ」と言ってました(;^_^A でも、これで胃の検査もできるわけだからと自分を納得させる。
 朝一番で胃カメラ〜一般の外来患者さんの前に終わらせようと言う魂胆らしい。
 検査室へ行き麻酔ゼリー飲んだり(これが不味い・・”ますいゼリー”じゃなくて”まずいぜりー”じゃん!!とか思ってみたりした・・)点滴のルート確保したりしていると先生が現れる。「胃カメラ初めてだよね、寝る?」と聞かれ「はい寝ます」と即答!!寝てるうちに終わらせてくれるなら嬉いっす!!「薬流しますね〜」と看護士さんの声が聞こえ「横向ける?」と言われたので横を向くと喉から何か引っ張り出される感触でオエッ〜っとえづいてしまう。「ゴメンゴメン気持ち悪いよね、終わったよ〜」って??終わった?ホント?「多少荒れてたけど特に何も無かったよ」と言われ安心\(●~▽~●)私は胃にも癌があるんじゃないかって思ってたからうれすぃのだ。しかし、薬ってすごい・・横向いた瞬間意識無くなって終わったら意識戻るんですもの、すんげぇや。
 回診のとき先生が「検便も異常なし、何より今朝の血液検査で通常値だったから機械の誤作動みたいだね」・・・・・・なんじゃそりゃ(=`(∞)´=)
 ま、でもついでに胃の検査もできたし何も無かったしよしとしよう!つくづく前向き・・

2005.7.9 退院
 その後何も無く、ついに退院の日を迎える!!ブラボーヽ(^◇^*)/
 例によって、荷物かついで歩いて退院。看護士さん達に見送られつつてくてくてく。振り返ってみれば良い病院でした。看護士さんも頻繁に様子見に来てくれるし。ただ19歳の子が退院してから(入院中も話しかけても話したい雰囲気じゃなさそうだったし・・)私以外じいちゃんばあちゃんで話し相手がおらず暇でした。部屋にテレビも無くホント暇でしたね。
 来週からは通院で抗癌剤投与です。

                               

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